
読書の秋📚!年齢別おすすめ絵本と読み聞かせのコツ


皆さま
少しずつ涼しくなり、木々が色づき始め「秋」の気配を感じる今日この頃🍂。
秋と言えば食欲の秋や、運動の秋など、何かを始めるのに適した季節。
本日は「読書の秋📚!」をテーマにお子さまとの読み聞かせがもっと楽しくなる簡単なコツや、気になる効果やタイミングについてもお伝えします。
絵本選びや読み聞かせの「どうしよう?」を解決して、この秋、親子で素敵な絵本タイムを過ごしませんか?


読み聞かせは、親子の絆を深めながら、お子さまの心と言葉の成長を優しくサポートする素敵な時間です。
親子のコミュニケーションが深まる大切な時間になる

パパやママに抱っこされて、大好きな声で読んでもらう絵本の時間は、お子さまにとって何より安心できるひととき。肌のぬくもりを感じながら同じ世界を見ることで、親子の間に深い信頼感と愛情が育まれます。この親子の愛着形成が、お子さまの自己肯定感や、人を思いやる心の土台になっていくと言われています。
心が安定し言葉の力や想像力が豊かになる
絵本を開けば、お子さまはたくさんの素敵な言葉と出会います。それはまるで「言葉の貯金箱」がどんどん満たされていくよう。実際に、読み聞かせ“の量や質”が、のちの言語面や情動理解と関連することが最近の研究でも示されています(※1)。たくさんの本が、言葉にする力や、物語を自由に思い描く想像力を、豊かに育んでくれるのです。


お子さまの「今」にぴったり寄り添う絵本選びのヒントを、具体的な作品例とともにご紹介しますね。
0歳~1歳向け ねんね期から楽しめる音と色の絵本
まだ視力が発達しきっていないこの時期は、白・黒・赤などのはっきりした色づかいや、シンプルな形の絵本がおすすめです。「じゃあじゃあ」「わんわん」といった楽しい擬音語(オノマトペ)の繰り返しも、赤ちゃんの興味を引きますよ。
たとえば、こんな絵本がおすすめです♪

『じゃあじゃあびりびり』
赤ちゃんが好きな「じどうしゃ ぶーぶーぶーぶー」などの効果音がたくさん詰まった、はじめての絵本にぴったりの一冊です。
https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784031024402

『がたん ごとん がたん ごとん』
「がたんごとん」という優しいリズムが心地よく、哺乳瓶やコップなど、身近なものが登場するのも楽しい大人気の絵本です。
https://www.fukuinkan.co.jp/book?id=170

『もこ もこもこ』
「もこ」「にょき」という不思議な言葉と、ダイナミックに変化する絵が、子どもの想像力をかき立てるアーティスティックな一冊。谷川俊太郎さんの名作です。
https://www.shinko-keirin.co.jp/bunken/book/9784580813953/
2歳~3歳向け イヤイヤ期にも響く生活や共感の絵本
自我が芽生え、「自分でやりたい!」という気持ちと「うまくできない」気持ちがぶつかる時期。そんなお子さまの気持ちを代弁してくれるような絵本や、「はみがき」「おきがえ」などの生活習慣を楽しく学べる絵本がぴったりです。「自分と一緒だ!」という共感が、お子さまの心を落ち着かせてくれますよ。
たとえば、こんな絵本がおすすめです♪

『いやだ いやだ』: 主人公の女の子ルルが、「いやだ!」と駄々をこねる姿に、「いっしょだね」とお子さまもきっと共感してくれるお話です。
https://www.fukuinkan.co.jp/book?id=144

『きんぎょが にげた』: 「きんぎょはどこかな?」と親子で一緒に探して楽しめる、遊び心あふれる一冊。観察力も自然に養われます。
https://www.fukuinkan.co.jp/book?id=456

『しろくまちゃんのほっとけーき』: お料理の手順をわくわくしながら見守り、焼きたてのホットケーキを食べるシーンは、食への興味にもつながります。
https://kogumasha.co.jp/product/152/
4歳~5歳向け 物語の世界が広がる少し長めのお話絵本
言葉の数が増え、想像力がぐんと豊かになる4歳から5歳ごろ。少し長めの物語でも、最後まで集中して楽しめるようになります。お友達との関わりや、うれしい、悲しいといった心の動きが描かれたお話は、社会性や共感力を育むきっかけにもなります。物語の主人公に自分を重ねて、ハラハラドキドキする体験を楽しめます。
たとえば、こんな絵本がおすすめです♪

『ぐりとぐら』: 世代を超えて愛される、野ねずみのぐりとぐらの物語。お料理や冒険など、子どもたちの「大好き」が詰まった不朽の名作は、やはり外せません。
https://www.fukuinkan.co.jp/book?id=62

『バムとケロのにちようび』: 細部まで丁寧に描き込まれた絵が素晴らしく、「こんなところにこんなキャラクターが!」と読むたびに新しい発見がある、熱狂的なファンが多いシリーズです。
https://www.bunkei.co.jp/books/books/3755.html

『すてきな三にんぐみ』: ちょっと不気味な黒マントの三人組が、最後に見せるあっと驚く優しさ。少しドキドキするけれど、深い感動とメッセージが心に残る、世界中で愛される傑作です。
https://www.kaiseisha.co.jp/books/9784033270203
【コラム】読書の秋にぴったりの季節を感じる絵本📕
せっかくの「読書の秋」なので、季節を感じる絵本を取り入れてみませんか?どんぐりや落ち葉、さつまいもなど、秋の自然や食べ物が登場する絵本は、お散歩やおやつタイムの楽しみにもつながります。「絵本と一緒だね!」と、お子さまの世界がもっと豊かになりますよ。お月見やハロウィンがテーマの絵本も素敵ですね。
たとえば、こんな絵本がおすすめです♪
『さつまのおいも』: ユーモラスで温かいストーリーに、読んだ後はきっとさつまいもが食べたくなる、食欲の秋にぴったりの楽しいお話です。
https://www.doshinsha.co.jp/search/info.php?isbn=9784494005635
『14ひきのあきまつり』: 美しい秋の森で過ごす、ねずみさん一家の物語。温かい家族の絆と、秋の自然の豊かさを感じられます。
https://www.doshinsha.co.jp/search/info.php?isbn=9784494008575
『どうぞのいす』: うさぎさんが作った椅子をめぐって、動物たちが次々にとりかえっこ。登場する木の実などから、秋の気配を感じられる優しい物語です。
https://www.hisakata.co.jp/book/detail.asp?b=025250


読み聞かせの素朴な疑問に答えながら、今日からできるもっと楽しくなるコツをお伝えします。
親子がリラックスできる寝る前に🌃

読み聞かせをする時間は、「夜、寝る前」に行うご家庭が多いとされています。一日の終わりにゆったりした気持ちで絵本を読めば、お子さまは安心して眠りにつけますね。もちろん、ご家庭の生活リズムに合わせて、親子がリラックスできる時間ならいつでも大丈夫ですよ。
冊数にこだわらずまずはお気に入りの1冊から📗
「毎日何冊」と目標を立てる必要はありません。まずは1冊の絵本を通して親子のふれあいの時間を持つことを大切にしています。お子さまが気に入った1冊を、何度も繰り返し読んであげるのも素敵なことなんですよ。
上手に読もうとせず親子で会話するように楽しむ📙

上手に読もうとする必要はありません。「ワンワンがいるね」と話しかけるだけでも、それは素敵な親子の対話です。慣れてきたら、絵を指さして「これは何色かな?」と質問したり、「そうだね、りんごだね」とお子さまの言葉を繰り返したりする「対話型読み聞かせ」もおすすめ。お子さまが物語の主役になることで、言葉や考える力がさらに育まれますよ。


多くの方が感じる読み聞かせの「困った」について、解決のヒントをご紹介します。
お子さまが途中で飽きてしまうときはどうしたらいい?
小さなお子さまの集中力は長く続かないのが当たり前。途中で飽きてしまったら、無理に最後まで読もうとせず、そこで終わりにしても大丈夫です。「また明日読もうね」でOK。絵をパラパラめくるだけの日があっても、それはそれで楽しい絵本とのふれあいの時間です。
絵本に興味を示さないけどいつか好きになる?

焦らなくても大丈夫です。お子さまにも好みや気分があります。今は絵本よりも、図鑑や写真、カタログ、テレビや動画などを眺める方が好きかもしれません。まずはおもちゃの近くなど、お子さまがいつでも手に取れる場所に絵本を置いてみましょう。遊びの延長で本に親しむうちに、自然と興味が湧いてくることもありますよ。

絵本選びや読み聞かせに、たった一つの正解はありません。大切なのは、親子で「楽しいね」と笑い合える時間を持つこと。この記事が、そんな温かいひとときを過ごすための、小さなきっかけになればとてもうれしいです。
出典
※1/絵本の読み聞かせの量と質が幼児のかな文字読み能力および情動理解能力と関連する
――東京大学 CEDEP とポプラ社の共同研究から――
https://www.p.u-tokyo.ac.jp/wp-content/uploads/2024/12/PR20241211.pdf